最近読んだラノベ

2009/05/15 金 10:30 | posted by 北原樹恒
　夏の間は自転車通勤で本は読めないし、昼休みは練習疲れで寝てるし……で、出張時の電車の中くらいしか読書の時間がとれません。(飛行機はシートがいいのでやっぱり寝てしまいます)



『この広い世界にふたりぼっちⅢ　神狩の夜』(葉村哲/MF文庫)

　以前にも紹介しましたが、３巻で完結っぽいのでもう一度。
　どうしても『獣』に目がいきがちですが、それ以外は基本的に『女の子どーし』なこの作品、３巻はさらに百合っぽいです(笑)。
　……かなり歪んでますけどね。でもそこがイイ。



『這いよれ！ニャル子さん』(逢空万太/GA文庫)

　クトゥルー神話の萌えラノベ化、ということで一部で話題のこの作品。これもある種の『擬人化』でしょうかね？(笑)
　しかし出来としてはちょっと残念なところ。新人作家のデビュー作としての水準はクリアしていると思いますが、せっかくの売りである『クトゥルー神話』が活かされてません。
　内容的には、ありがちな『美少女突然居候モノ』でしかなく、『外人やら宇宙人やらカミサマやらが何故かヲタ』というネタも、そろそろ手垢がついてきたもので、結局のところ『どこにでもあるようなライト系ラノベ(ラノベの中でも特に軽いものを指す造語)にクトゥルー神話の固有名詞をちりばめた』だけ、目新しさがありません。
　登場人物を単なる『ヘンな宇宙人』に矮小化してしまわず、もっと『邪神らしさ』『クトゥルー神話らしさ』を強調して欲しかったところですね。
　とりあえず、『宇宙○○』とか『ルルイエがテーマパーク』とか、アニメ版ケロロ軍曹の劣化コピーみたいなノリは控えた方がいいんじゃないでしょうか。それならケロロの方がずっと面白いですし。
　まあ、着眼点としては悪くないので、ラヴクラフト全集を10回読み返してからの再チャレンジに期待しましょう。
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