あとがき


 久しぶり、の『たたかう少女』です。前作から一年ぶりくらいでしょうか。まあ、彩樹は『光』の新春特別番外編や『笙子』にも出演していますけど。
 ところでこれは、2のあとがきで予告した完結編ではありません。ふと思い付いて、構想半日、執筆二日で書き上げた即席作品。(実際には、その後の推敲にもう少し時間をかけていますが)
 このシリーズは『光』よりも読み切り性が高いので、こーゆー真似もできるわけです。そんな暇があったら『光』の最終話を書けという声もあるかもしれませんが、彩樹×アリアーナも人気の高いカップリングだし、彩樹のような「狂った」キャラは、たまに書くと楽しいし。

 で、今回の物語ですが……。
 異世界から迷い込んできた魔物退治という、それだけ聞けばいかにもライトファンタジーらしいプロットなんですが、本質は全然そんな話じゃない。本人も「なんだかなぁ、これ」と思いながら書いたものです。これのちょっと前に書いていた読み切り短編(HPでは二○○一年四月公開予定)の影響かなぁ。
 次回『たたかう少女4 〜反逆の少女たち(仮)〜』は、もう少し普通の美少女活劇になると思います。もっとも、またその前にふと思い付いたエピソードが挿入されるかもしれませんが。

 この作品のサブタイトル『スナーク狩り』というのは、ルイス・キャロルの有名な長編詩のタイトルです。宮部みゆきの小説じゃなくて(笑)。ここで簡単に説明あるいは理解できるような作品ではないので、興味のある方はご自身で読んでみてください。
 そして、早苗が夢魔を狙撃するシーンに出てくる「ボブ・リー・スワガー」というのは、スティーヴン・ハンターの小説『極大射程』『狩りのとき』『ブラックライト』の主人公の名です。元海兵隊員で、ヴェトナム戦争で活躍したスナイパー。私もサバイバルゲーマーだった頃、ライフルには並々ならぬ思い入れがあったので、この作品はお気に入りなんです。


 ではここで、恒例のお願いを。
『たたかう少女』は『楽園(旧エンターテイメント小説連合)』のランキングにエントリーしています。気に入ってくれた方は、ぜひ投票してください。
 投票方法は、http://novel.pekori.to/main.htmlのページで、キーワード「北原樹恒」あるいは「たたかう少女」でオンライン小説を検索し、投票ボタンを押すだけです。

 続いてお知らせ。
『光の王国9・黒剣の王』のあとがきで紹介した『光』CD−ROMですが、一応需要はあるようなので、作ることに決めました。(まあ「一応」という程度の需要でしかないんですが)
 発売時期は……ずっと先(笑)。まずは最終話を書き上げないと。そういえば、CDには書き下ろし短編等も収録しますが、その他に「申し込んでくれた人は、最終話を一足先に読むことができる」特典なんかも考えています。
 そして『光』より先に『TeaParty』のCD−ROM『PartyMix』を発売します。今月末か、来年初め頃に。『真保ティー』『午後ティー』『みそさざい』のTeaPartyシリーズ三作を、未公開作品や描き下ろしも少し加えて一枚に収めたもの。オマケとして『光』CD宣伝用ムービーも収録予定。
 申込方法等は、近日中に『ふれ・ちせ』でご案内します。お楽しみに。

 それでは、また、次回作(未定)でお会いしましょう。

二○○○年十二月 北原樹恒
kitsune@nifty.com
創作館ふれ・ちせ
http://plaza4.mbn.or.jp/~kamuychep/chiron/


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